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ダイレクトボンディングとセラミック治療の違い

2018.07.17

歯に被せ物を被せるセラミッククラウン治療や、歯の表面にセラミックのプレートを貼り付けるラミネートベニア法と、ダイレクトボンディング法の違いについて説明します。

ダイレクトボンディング法について

ダイレクトボンディング法では、全く歯を削ることなく、歯の表面に薬液処理をしてそこにコンポジットレジンと呼ばれる材料を直接接着させます。歯を削らないため、従来のセラミッククラウン治療やラミネートベニア法と比べて歯へのダメージが少なくてすみます。また、元々のご自身の歯の形や色調を利用できるため、審美性をより高めることができます。もし、何らかの事情(経年劣化によるやりかえ等)によりコンポジットレジンの材料を外したくなった場合は、拡大鏡やマイクロスコープによる拡大視野により慎重に取り除けば、ほとんど歯の表面を傷つけることなく材料を取り除くことも可能です。また、ダイレクトボンディングの欠点としては、変色しやすいことがあり、色の濃い食べ物などにより黄色っぽくなる場合があります。

セラミッククラウン治療について

セラミッククラウン治療は、歯の全周を1.5~2mm程度削り、セラミック(陶器の材料)で出来た被せ物を歯にかぶせる治療法です。被せ物の強度確保や、自然な色を出すためには、材料の厚みを確保する必要があるため、土台となる歯を削る必要があります。既に虫歯などの治療で既に歯を削ったり神経を取った場合を除き、歯を削るということは、人為的に虫歯を進行させることと同じことであり、後戻りさせることは出来ません。また、虫歯など場合によっては歯の神経を取り除かなければいけない状況になってしまうこともあります。被せ物を永久に持たせることは難しいですので、歯の寿命を短くしてしまうこともあります。

ラミネートベニア法について

ラミネートベニア法は、歯の表面を1mm程度削り、歯の表面にセラミックのプレートを貼り付ける治療法です。セラミッククラウン治療と比べると削る量は少なくすみますが、歯を削るという処置を行うことには変わりありません。また、ラミネートベニア法では、歯を削る量が少ないことにより、歯とセラミックのプレートの接着による維持が難しい場合があり、噛み合わせの状態によってはセラミックが外れやすくなってしまう可能性もあります。また、プレートが薄いため、セメントの色やご自身の歯の色の影響を受けやすく、審美的に仕上げるには歯科医師の技術や経験が必要となります。

記事ご協力

山下歯科

院長 : 山下英明