治療を学ぶ

1. お口の中とかみ合わせの検査・診断

はじめに、患者様のお口の中を診察し、お顔と口腔内の写真撮影やレントゲン検査をします。
かみ合わせ治療では、噛む力の左右バランスをみる「かみ合わせ精密測定検査」や、患者様の歯の模型をもとに多方向からズレを測定する検査（SHILLA SYSTEM）を行います。
当院では、入れ歯や歯の被せ物などを製作する「歯科技工所」が歯の模型と専用の咬合器で、かみ合わせのズレを計測しています。歯科医師はこれらの検査結果をもとに治療計画を立てます。

2. 模型で治療後のかみ合わせを再現

仮歯を作る検査で得た計測値を元に、治療前に作った歯の模型を調整して治療後の仕上がりを再現します。
かみ合わせが高くなっているところは削り、低いところは直接模型から仮歯を作って、患者様にとって望ましいかみ合わせの位置を再現していきます。

3. 仮歯やマウスピース（スプリント）の装着

次に仮歯を装着します。症状によっては、仮歯のほかにマウスピースを装着して、お口の筋肉のバランスを安定させる治療を行います。
仮歯やマウスピースをお口の中に装着したら、しばらくの間、普段通りの食事・生活をして様子をみていただきます。個人差はありますが、通常1～2か月の経過観察をさせていただきます。

4. 本歯を装着

最後に全ての仮歯をSHILLA SYSTEMで計測された数値を基準として精密に製作したセラミックの本歯に置き換え、かみ合わせ精密測定器で左右バランス・力のバランスなどを診断します。
かみ合わせのバランスが整い、症状が緩和したことを確認できたら治療完了です。治療後は、良い状態を保つために定期検診を受けましょう。

SHILLA SYSTEM の計測手順

• 1. 患者様のお顔の二ヶ所の長さを測り、上下の歯型を採ります。
• 2. 1をもとに、技工士が顔の中心を基準に高さ・奥行き・左右が対称な歯並びを模型化します。
• 3. 模型から、現在のかみ合わせ状態を3次元的に計測。これによってかみ合わせのズレが数値で確認できます。