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MIペーストについて

2018.07.17

MIペースト使用の注意点

MIペーストに含まれる成分、リカルデントは「牛乳由来のたんぱく質 カゼイン」が含まれているので牛乳・乳製品に対しアレルギーをお持ちの方は、十分にご注意ください

※治療結果は患者様によって個人差がございます。

MIペーストの特徴

1 .歯の再石灰化を促進する
お口の中で歯は「脱灰」と「再石灰化」を繰り返しています。「脱灰」とは歯の表面のエナメル質が酸で溶けてしまうことを指します。通常、お口の中の唾液が「再石灰化」を促し、溶けたエナメル質を補修するのですが、それが何らかの理由によって「再石灰化」の力が弱まり、「脱灰」が進行してしまうとエナメル質がどんどん溶けてしまい、最終的に虫歯になります。MIペーストには、歯の「再石灰化」を促進する特長があります。

2 .口腔内環境の中和作用と緩衝作用
MIペーストには、細菌の酸によって酸性に近づいた口腔内を元に戻す「中和作用」と、酸性状態になりづらい環境をキープする「緩衝作用」があります。「再石灰化」を促進することにより、歯が虫歯になりかけるのを防ぐことができます。

また、MIペーストには「CPP-ACP(リカルデント)」という成分が含まれており、この成分が歯の「再石灰化」を促します。リカルデントは、フッ素と併用することでより虫歯予防のはたらきが期待できるため、フッ素配合歯磨剤でのブラッシングの後に使用していただくことをおすすめします。

MIペーストとは

MIペーストとは、「CPP-ACP(リカルデント)」を使用した口腔ケア用品です。日常のブラッシング後に使用したり、歯科医院では主に「PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)」というお口のクリーニングをした後の仕上げにMIペーストを塗布することが多いです。

使い方は、通常の歯磨剤(歯みがき粉)と同じように歯面に塗布します。MIペーストは、毎日使用することで「CPP-ACP(リカルデント)」が脱灰してしまった歯質の再石灰化を徐々に促進します。

POINT1 ミネラルが豊富
歯質はハイドロキシアパタイトと呼ばれる結晶でできています。その結晶はミネラル(カルシウム、リン)で構成されていますが、MIペーストは唾液と比較すると、カルシウムは約190倍、リンは約22倍含んでいるため、これによって再石灰化が促進されるといった特徴があります。
POINT2 フレーバーが豊富
フレーバーにもこだわりがあり、ストロベリー、メロン、ヨーグルト、バニラ、ミントの5種類あります。フレーバーの種類により、ペーストの働きに違いはありません。虫歯予防を目指して長く続けて使用できるように考慮されています。

MIペーストを使用する対象者

以下の状況に当てはまる方には、よりMIペーストの使用をおすすめします。

・虫歯になりやすい方
MIペーストには、歯の再石灰化を促進する効果があります。虫歯は、歯のエナメル質が溶け出す脱灰状態が続くことが原因となるため、歯の状態を脱灰から再石灰化にするMIペーストが効果的です。

・乳歯から永久歯に生え変わったお子様
MIペーストにはカルシウム、リンの成分が多く含まれており永久歯に生え変わったばかりのお子様の歯へ塗布することで、歯のエナメル質が強化され丈夫になり歯の健康が保たれます。

・矯正歯科治療を受けている方
矯正歯科の治療を受けている方は矯正装置があることにより歯磨きがしにくくなり、虫歯のリスクが高まります。MIペーストにはエナメル質を強化するほかに、お口の中が酸性になりにくい状態を維持する緩衝作用がありますので、虫歯予防に役立ちます。

・ドライマウス(口腔乾燥症)の方
通常は唾液により歯の「再石灰化」が行われますがドライマウスの方は唾液の分泌が少なくなるため、歯の「再石灰化」がうまく行われず、虫歯になりやすくなっています。MIペーストにはお口の中が酸性になりにくい状態を維持する緩衝作用と共に、唾液分泌を増加させてくれるはたらきもあります。

ご自宅でのMIペーストを使用する手順

歯磨き粉で歯磨きをした後、口をゆすぎます。

ゆすいだ後、MIペーストを歯全体に塗布します。

洗口タイプの口腔ケア用品をお使いの方は、ペースト塗布の前に使用するようにしてください。ペースト塗布後に洗口剤を使用すると、歯に塗布したペーストを洗い流してしまう可能性があります。
MIペースト塗布の方法は、指や綿棒、歯ブラシ等を使用し歯全体に広く塗布してください。MIペーストは、歯に留まっている時間が長ければ長いほど効果を発揮します。

塗布から約3分経過した後、余分なペーストを口から出します。(飲んでもかまいません。)
その後30分程度を目安に、水でうがいをしてもかまいません。
30分間は食べ物を食べることや飲み物を飲むことはできるだけ控えてください。また、うがいも控えましょう。

記事ご協力

松岡歯科クリニック

院長 : 松岡 浩司