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巖田さん(大阪府)の相談

カテゴリ:その他

はじめまして。現在、審美治療中です。前歯上6本をオールセラミックの差し歯にするプランで、「差し歯にするには神経を取らなければ痛みが出やすいのでとりましょう。」と言われました。できれば取らずにいたいのですが、取らなければならないものなのでしょうか?
取らずに治療できたとして、後から痛みが出た場合、差し歯をつくり直さないといけないのでしょうか?費用が費用ですし、痛むのも困りますが、神経を抜くというのにも不安があります。
神経を抜いた場合のメリットとデメリット、抜かずに治療した場合のメリットとデメリットについて教えてください。よろしくお願いいたします。

はじめまして。
神経を抜いた歯は,神経が残っている歯に比べて,歯の質そのものの強度は長期的に観ると低下してしまいます.だからこそ,むし歯で神経を抜いた歯は,しっかりとした根の治療と,しっかりとした土台を入れて,冠を入れておく必要があります.
オールセラミックの場合でしたら,その材料の強度や色の特性を活かすためには,ある程度の量の歯を削る必要があり,歯の神経(歯髄)は取ることになってしまいます.
神経を抜くことで,オールセラミックを装着する予定の歯を削る時に,術中・術後の疼痛の心配がなく,しっかりと削ることができ,歯の形や色が周りの歯に合ったオールセラミックを作ることが可能になります.
あまり神経を残した状態でのオールセラミックの症例は見たことがございませんが,もし神経を残したままだと,歯を削る量が制限されるため,オールセラミックの形や色も審美的に制約を受けることになってしまいます.強度にも不安がでてきます.また,ご懸念の通り,後から凍みたり,痛みが出ることも考えられます.

一方,神経を抜いたから,もう一生痛くならない訳ではなく,根の先や歯ぐきの炎症が起こると痛みも出ますし,せっかく装着したオールセラミックを外さなくてはいけなくなってしまう危険があります.そのため,オールセラミックであれ,保険の冠であれ,装着されたら完了ではなく,そこからメインテナンスをいかにしっかりとされるかが重要となってまいりますので,その歯のケアの仕方や今後のメインテナンスの予定も含めて,歯科医院のお話をお聞きになっていただきたいと思います.



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