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エナメル質形成不全とは?変色、白濁、歯の崩壊

歯の変色、白い斑点といった所見は、「エナメル質形成不全」と言われる、歯のエナメル質がうまく作られない症状です。

重度の場合、虫歯がなくても歯が一部欠けている、穴が開いていることもあります。
エナメル質形成不全は、該当する歯が虫歯になる可能性を上昇させるため、注意が必要です。

それに加えて、エナメル質形成不全による変色は、ホワイトニングでは治すことができない場合もあり、審美という面でも問題となってくる可能性があります。
今回は、そのエナメル質形成不全という症状について、詳しく紹介していきます。

掲載日:2021/3/31

エナメル質形成不全とは?変色、白濁、歯の崩壊

エナメル質形成不全とは

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エナメル質とは、歯の一番外側を覆っている硬い層であり、人体の中で最も硬い組織です。
エナメル質は、熱いものや冷たいものなどの刺激から歯の神経を守るほか、硬いものを噛む、象牙質を虫歯菌から守る働きなどをしています。

エナメル質形成不全とは、生まれつき、あるいは後天的にエナメル質がうまく作られないため、変色や一部欠損が見られる疾患です。 重症になると歯の崩壊を起こす可能性もあります。

また、歯の強度が弱くなるだけでなく、虫歯になりやすくなるという弊害もあります。

乳歯・永久歯のどちらでも発症する可能性があり、幼少期からフッ素塗布やシーラントなどの虫歯予防処置を行い、対策しておくことが大切です。 エナメル質形成不全は複数の歯に症状が現れることも多く、左右対称にも認められることが多いといわれています。

エナメル質形成不全の原因

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エナメル質形成不全症の原因については未だ明確ではありません
しかし、遺伝や生まれる前の先天的な原因と、後天的な原因の両方があると言われています。

先天的な原因として、胎児期の歯が作られる期間に母親のビタミンなどの栄養不足、ホルモンバランスの異常、病気などが原因で歯の成長に影響があると考えられています。
また、母親が服用していた薬の種類によって歯の形成に影響が及び、胎児のエナメル質不全が引き起こされる可能性も指摘されています。

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後天的な原因として、幼少期の栄養状態が悪い、生後1年程度の時期に熱性、あるいは発疹性の病気にかかると、エナメル質の形成が阻害されるケースがあるようです。
その他にも、乳歯の時期に歯が外傷を受けたり、虫歯を放置してしまった場合は、後続する永久歯がその影響を受け、エナメル質不全を発症することがあります。

エナメル質形成不全の治療

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エナメル質形成不全自体は治療を行う必要自体はありません。しかし、エナメル質が弱くなっている、という点には十分に気を配っていく必要があります

エナメル質形成不全では、虫歯になりやすい状態となっており、フッ素の塗布によって歯質を強化したり、 間食制限、毎日適切なブラッシングを行うといった虫歯予防対策を重点的に行う必要があります。

それに加えて、定期検診を受け、虫歯の予防を行っていく必要があるでしょう。
また、生えて間もない歯の溝をフッ素の含まれた歯科用樹脂で埋めて虫歯を予防する「シーラント」と呼ばれる治療法も、エナメル質形成不全の対策として有効とされています。

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エナメル質形成不全により実際に歯が欠けてしまった場合、凹凸が大きく歯磨きが困難な場合には歯科用樹脂(コンポジットレジン)による治療を行っておきましょう。
仮に虫歯に発展してしまった場合でも速やかな治療を行うことで、歯を長持ちさせることが可能となります。

エナメル質形成不全を起こした歯は黄色く変色するため、審美的な面にも影響が及んできます。 見た目が気になるようであれば、ホワイトニングやセラミックを用いた治療を検討してみてはいかがでしょうか。

エナメル質形成不全の度合いによっては、ホワイトニングを行うとより変色部分が目立ってしまうケースもあります。まずは歯科医師にご相談ください。

定期的な検診や、歯のメンテナンスが重要に

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エナメル質形成不全は虫歯になりやすいリスクがありますが、日常生活で予防できる可能性があります。
お子さんのお口の中で歯に白い点がある、変色がある場合は歯科医院で診断を受け、適切な対処法を教えてもらいましょう。

また、自分自身の歯にエナメル形成不全がある場合も、歯科医院で診てもらいましょう。
大人になってから現れた変色は、虫歯の初期段階の可能性もあります。エナメル質形成不全も初期虫歯も早い処置が大切です。

歯科医院を定期的に受診し、必要に応じてメンテナンスを行うことは、虫歯の予防というだけでなく、 エナメル質形成不全によるリスクを予防することにもつながってきます。日頃から歯のケアを心がけることで、長期にわたって健康な歯を保っていきましょう。

【監修歯科医師】

総監修 歯科医師:古川 雄亮 先生
  • 歯科医師:古川 雄亮 先生
  • 国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事
  • 歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加
  • 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開
    [参照URL] https://www.nature.com/articles/s41598-019-51077-0
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記事提供

この記事は、株式会社メディカルネット(東証グロース上場)の提供でお届けしております。社内の歯科医師、及び、歯科衛生士、歯科技工士による監修のもと記事の作成を行っております。

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