ホワイトニングジェルの選び方 効果、購入方法、安全性について

■目次

1. ホワイトニングジェルとは？
2. ホワイトニングジェルはどこで買えるの？
3. ホワイトニングジェルの濃度の違い
4. 高濃度ホワイトニングジェルの安全性は？
5. ホワイトニングジェルの使い方

ホワイトニングジェルとは？

自宅で行う「ホームホワイトニング」は一般的にマウスピース型のトレーに歯を漂白する薬剤を入れて歯に装着することで、歯を白くする方法です。

この歯を漂白する効果があるジェル状の薬剤を「ホワイトニングジェル」といいます。

一般的にホームホワイトニングの初回は歯科医院で購入しますが、その後はネットや雑貨店、薬局などで手軽に買いたいと考える方も多いのでは。

しかし、手軽に買えるホワイトニングジェルには、歯を漂白する成分が含まれていないものも販売されています。

オフィスホワイトニング

ホームホワイトニングで使用するジェルは過酸化水素や過酸化尿素が配合されており、 歯の色を漂白するため自分自身の本来の歯の色以上に白くする効果があります。

ホワイトニング用のマウスピースにホワイトニングジェルを入れ、毎日装着することで2週間くらいで歯が白くなってきたと実感できることがほとんどですよ。

1日の装着時間は30分～就寝時間中など商品によって様々ですが、製品の取り扱い説明書に従って適切に使用することでホワイトニング効果が得られるはずです。

市販のホワイトニングジェルの効果

一方雑貨店や薬局などで販売されているホワイトニングジェルは、過酸化尿素が配合されていないため 歯を漂白する効果はないものが販売されています。
自分自身の歯の色以上に白くなる効果は期待できないでしょう。

過酸化尿素配合のホワイトニングジェルは歯科医師の管理・指導の元であることを条件に歯科医院での販売が許可されています。
雑貨店や薬局など歯科医師が勤務していない場所での販売はできないとされているのです。

市販のホワイトニングジェルでは、歯に付いた汚れや着色を除去することによって、自分自身の本来の歯の白さを取り戻す効果が期待できる程度のものです。 このタイプのジェルは漂白作用が期待できません。

もちろん、市販のホワイトニングジェルをマウスピースに入れて使っても歯は白くならないので注意してくださいね。

ホワイトニングジェルはどこで買えるの？

ホームホワイトニングで使うホワイトニングジェルは、歯科医院やインターネットで買うことができます！

ですが、インターネットで買う場合はすべて自己責任です。
濃度の濃いホワイトニングジェルを買ってお口の中にトラブルが起きた場合も、濃度が低くて十分なホワイトニング効果が得られなかった場合も、 自分自身で対応することになります。

お口の中にトラブルが起きて歯科医院へ通院しても、高濃度のホワイトニングジェルを自分自身で買っていた場合は歯科医院が対応できないケースも。

インターネットで買う場合は十分に注意して購入しましょう。

一方、歯科医院で購入すれば、歯科医師に販売者としての管理義務があります。

万が一ホワイトニングジェルによってお口の中にトラブルが起きた場合は、販売している歯科医師が責任を持って対応することになります。

これは、厚生労働省に認められていない高濃度のホワイトニングジェルの場合も同じです。

もし高濃度のホワイトニングジェルを安全に使ってみたい方は、歯科医院から買ってみるといいかもしれませんね。

ホワイトニングジェルの濃度の違い

ホワイトニングによる漂白効果は、過酸化水素や過酸化尿素の配合濃度がより高濃度のものほど期待できます。

しかし歯科医院では過酸化尿素濃度が10％のものが多く販売されており、 高濃度のホワイトニングジェルを取り扱っている歯科医院は少ない傾向にあります。これは、薬機法で10％以下のものが認可されているためです。

インターネットで販売されている高濃度のホワイトニングジェルを使用すれば確かに早く歯が白くなるかもしれませんが、 トラブルが起きる可能性も高くなってしまいます。

過酸化尿素は使い方を誤ると人体に大きな影響を及ぼす可能性があることから、高濃度のものは劇薬に指定されており、 過酸化尿素を含むホワイトニングジェルは「医薬品」として販売されています。

そのため、日本で認可されている過酸化尿素の濃度は10％とされているんです。

FDA（アメリカ食品医薬品局）で認可されている薬剤であっても、日本では薬剤の安全性が立証されていないため、注意して使用してくださいね。

高濃度ホワイトニングジェルの安全性は？

上記でもご紹介しましたが、過酸化尿素は一定の濃度以上のものは劇薬に指定されており、使い方を間違えると大きなトラブルを起こす可能性があります。

具体的には、知覚過敏や歯茎の変色などです。
また、ジェルが歯茎に触れた場合に、白く変色する場合もあります。

独自で購入した高濃度ホワイトニングジェルを使用してトラブルが起きた場合、ホワイトニング用のマウスピースを作製した歯科医院や、 かかりつけの歯科医院では対応ができないと言われてしまう可能性もあります。

高濃度のホワイトニングジェルを試してみたい場合は、歯科医院で相談してから取り入れる、使用方法を守るなど十分に注意して、自己責任で取り入れてみてくださいね。

ホワイトニングジェルの使い方

ホワイトニングジェルは、ホームホワイトニングで使います。

まずは歯科医院でホワイトニング用のマウスピースを作製してもらいましょう。
虫歯や歯周病がある場合は、ホワイトニングジェルがしみたり症状を悪化させてしまう可能性があるため、ホワイトニングを始める前に治療が必要です。

「この色まで歯を白くしたい！」という希望がある場合は、その時点で歯科医師に相談してみてくださいね。
ホームホワイトニングでどのくらい白くできるか、どの色を目指しているのかをシェードガイドを使用して確認しましょう。

現時点での歯の色を知っておくと、後日再度シェードガイドと見比べてホワイトニング効果がより実感できるかも。

マウスピースが完成したら、ホームホワイトニングを始めることができます。
マウスピースにホワイトニングジェルを入れて歯に装着し、約2週間で少しずつ効果が実感できますよ。

ホワイトニングジェルは各歯に米粒1粒分程度が目安の製品が多いようです。
シリンジに入っているタイプのホワイトニングジェルであれば、シリンジ1本が1週間分程度でしょう。

マウスピースは毎日使いますが、毎回しっかり洗って乾かして保管してくださいね。
洗わずにそのままジェルを入れて使うのはNGですよ。

洗う時はマウスピースに傷を付けないよう、指の腹を使って優しくこすって残っている薬剤を落とします。
歯ブラシでこすると目に見えない細かい傷に菌が溜まりやすくなるので使わないようにしましょう。

マウスピース洗浄剤を使用する、超音波洗浄機を使用するのもおすすめです。

まとめ

「ホワイトニングジェル」という名前の商品はたくさんあります。
一般的にはホームホワイトニング用のジェルのことですが、ホワイトニング効果をうたう歯磨き粉の商品名としてつけられていることも。

インターネットで確認しないで買ったら全然効果が違うものだった…ということもありますので、よく調べてから買うようにしてくださいね。

海外製品を購入する場合、海外から個人で輸入する場合も、しっかり調べてから購入しましょう。
市販品は基本的に自己責任になりますので、不安な方は歯科医院で医師の診断の元、ホワイトニングジェルを購入するようにしてくださいね。

【監修歯科医師】

• 歯科医師:古川 雄亮 先生
• 国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事
• 歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加
• 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開
  [参照URL] https://www.nature.com/articles/s41598-019-51077-0

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